ある日、ピアノの先生が前世療法に訪れました・・・
しぶしぶといった様子で。
連れてこられた感が、全身から感じられて、ため息まで・・
ピアノを教えている生徒さんが、しつこく紹介するというので、
つい、いく、と答えてしまったそう・・
やりづらいわ・・笑
ワタシ「これまでの人生で疑問に感じられた出来事ってありますか?」
「なんで、そんなこと聞くの」
「答えてくれる存在がいるかもしれないので」
「特にないです」
前世は・・ピアノや音楽とは全くの無縁の人生で
平凡な女性として結婚し子供を産み何事もなく人生を全うした、というものでしたが、
ハイヤーセルフと話しても、質問もなければ答えももらいたがらない。
こんな無欲な女性がいるなんて。
ふつうは「あれも知りたい、あんな嫌な体験の理由はなんだ、どうして嫌いな家族に囲まれているのか!」など、知りたいことだらけで質問がいっぱいの人が多い。
でも、ピアノの先生はそれがないのだった・・
帰り際、靴を履きながら、ピアノの先生はこう言ったのだ。
「音楽家の才能は一回の人生では無理なんですって。
私は舞台に立てるピアニストになれず講師の立場で終わりそうなんだけど、
次の次の人生では華麗なピアニストになるみたい」
そして靴を履き終えるとニコっと微笑んで会釈をして去っていきました。
あれから18年も経過してますが、この先生のこと忘れない。